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PER(株価収益率)とは何か:意味・計算方法・目安・注意点

PER(Price Earnings Ratio、株価収益率)は、株価が割高か割安かを判断する際に最初に確認される代表的な指標です。日本語では「株価収益率」と呼ばれます。本記事では、PER の意味、計算方法、目安、よくある誤解、利用時の注意点までを整理します。

PER とは:意味と計算式

PER は、「株価」が「1 株あたりの当期純利益(EPS:Earnings Per Share)」の 何倍 にあたるかを表す指標です。

PER = 株価 ÷ 1 株あたり利益(EPS)

例えば株価が 100 ドル、EPS が 5 ドルであれば、PER は 100 ÷ 5 = 20 倍 となります。

直感的に言えば、「いまの株価は、その会社が 1 年間に稼ぐ利益の何年分か」を示しています。仮に PER が 20 倍であれば、現在の利益水準が続いた場合に 20 年分の利益で投資元本が回収できる ような価格関係にあるということです(実際には利益は変動するので、あくまで概念上の話です)。

実績 PER と予想 PER(フォワード PER)の違い

PER には大きく分けて 2 種類あります。

種類使う EPS別名
実績 PER(TTM)直近 12 ヶ月の実績利益Trailing PER、PER (TTM)
予想 PER来期のアナリスト予想 EPSForward PER、予想株価収益率

成長企業では、予想 PER のほうが実績 PER より低くなる 傾向があります。これは「来期は今期より利益が伸びる」とアナリストが見ているためです。

当サイトの銘柄ページでは、両方を併記しているので、両者の差から「市場が成長をどの程度織り込んでいるか」を読み取ることができます。

PER の目安

PER の「適正水準」は業種・成長性・金利水準によって大きく変わるため、絶対的な目安はありません。それでも、ざっくりとした感覚として下表のような捉え方がよく紹介されます。

PER の水準一般的な解釈
10 倍以下割安に見えやすい(業績悪化が織り込まれている可能性も)
10〜15 倍成熟企業の標準的なゾーン
15〜25 倍米国市場の歴史的な平均ゾーン
25〜40 倍高成長企業の典型
40 倍超非常に高い成長期待が織り込まれているか、利益が一時的に低下している可能性

ただし、IT・ヘルスケア・消費財・公益などセクターによって平均が大きく異なる点に注意してください。比較は 同業種内で行うこと が原則です。

PER だけで判断してはいけない理由

PER は便利な指標ですが、単独で投資判断するには情報が不足しています。

1. 利益の質を反映しない

PER は EPS の絶対水準だけを使うため、その利益が 持続的なものか、一過性か を区別できません。一時的なリストラ益・税還付・売却益などで EPS が膨らんでいる場合、PER は実態より低く見えてしまいます。

2. 赤字企業では機能しない

利益がマイナスの企業は EPS がマイナスとなり、PER が 意味を持たなくなる か、負の値 になります。スタートアップ的な高成長企業や、循環的に赤字が出る業種では、PER ではなく PSR(株価売上高倍率)等の別の指標が使われます。

3. 成長率を反映しない

例えば PER 30 倍でも年 30% 成長する企業と、PER 15 倍だが成長が止まっている企業では、どちらが割高かは一概に言えません。成長を加味した PEG レシオ(PER ÷ 利益成長率) などとあわせて見るのが定石です。

4. 金利環境の影響

低金利時代は、将来利益の現在価値が高くなるため、PER は構造的に高く正当化されます。逆に金利上昇局面では、同じ利益水準でも PER は下がりやすくなります。「過去の PER」と「いまの PER」を機械的に比べると判断を誤る ことがあります。

PER をうまく使うコツ

まとめ

PER は「株価が利益の何倍か」を示す、もっとも基本的な株価評価指標です。シンプルで強力な指標である一方、利益の質・成長率・金利環境 を無視するため、これ単独で投資判断するのは危険です。

他の指標とあわせて多角的に確認し、当サイトの銘柄ページで実績 PER と予想 PER の両方を見比べる習慣をつけることをおすすめします。

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